建築設計

ちゃんと建てる。
だから、長く暮らせる。


家は、建てたら終わりじゃありません。
暮らしが続いていく場所だからこそ、ちゃんと考えて、ちゃんとつくる。
それが、何十年先にも“建ててよかった”と思える家をつくる一番の近道だと思っています。

「古民家や伝統工法に強くこだわっている」わけではありません。
でも、まっとうに建てられた家は、長持ちする。家族がつながり、幸せもつながっていく。
私はそんな家づくりを、誠実にお手伝いしています。

ひろちゃんの建築大好き

私は建築士として35年間、
「どう建てるか」よりも「どう残すか」を考えてきました。
残すことで、コストを抑えられることもあるし、
なにより、住まい手の想いや、家の歴史を未来に渡すことができます。

昔の家には、ちゃんと生きる力がある。

その力を活かして、これからの暮らしを描き直す。
そんな家づくりを、あなたと一緒に考えたいと思っています。

この仕事をしていると、よくこんな声をいただきます。
「家って、“つくる”ものでしかないと思ってたけど、“育てる”こともできるんですね」

壊さずに、残しながら、少しずつ手を加えていく。
それは、“古い家を我慢して使う”ということではありません。
むしろ、“これからの自分たちに合った暮らし”を、
すでにある素材や空間と対話しながら育てていくという、とても豊かな選択です。

間取りをどうするか。
どこに光を入れるか、風を通すか。
柱を見せるか、壁で包むか。

それは単なる図面づくりではなく、
「あなたはどんなふうに生きていきたいですか?」という問いに向き合う時間でもあります。

わたしの役目は、
その問いに寄り添いながら、暮らしに合ったかたちを一緒に考えていくことです。

「古いか新しいか」ではなく、ちゃんと建てるかどうか。
そういう家づくりを、ずっと続けてきました。

家を残すことができる伝統工法

「家は残せます」と言うと、よくこんな声をいただきます。

「でも古い家って、地震とか、大丈夫なんですか?」

もちろん、すべての家が残せるわけではありません。
でも、昔の家には「壊れにくく、直しやすい」構造の知恵がたくさん詰まっています。
その基盤となるのが、伝統工法です。

伝統工法とは?

伝統工法とは、釘や金物を使わず、木と木を組み合わせて建てる木組みの技術。
そして、それを支えるのが「石場建て」と呼ばれる基礎。
地面に据えた石の上に柱を直接立てることで、揺れに“耐える”のではなく、“受け流す”柔軟性を持たせています。

古くからの神社仏閣や古民家が、いまなお建ち続けているのは、
この伝統工法の柔軟さと合理性があったからこそ。

一方で、昭和の終わりごろからは、プレカット材による在来工法が主流となり、
技術の伝承は徐々に途絶え、伝統工法は“特殊な建物”として扱われるようになりました。それでも私は、
「この家、残せたらうれしい」
そう願う方と一緒に、職人さんと力を合わせて、
現代の暮らしに合うかたちで、この知恵と技術を活かし続けています。

自然素材だからこそ、やさしい暮らしに

伝統工法でつくられた家は、構造材が見えていて、配管や電気配線も把握しやすく、
「暮らしながら手を入れていける家」でもあります。

土壁なのでいわゆる高気密高断熱ではありませんが、
そのぶん空気がこもらず、自然のリズムに近い快適さがあります。

化学物質の心配が少なく、
自然素材に囲まれて育つ子どもたちは、のびのびと、穏やかに過ごしてくれています。

費用について

「壊すより、高くつくんじゃないか」…そう思っていませんか?

確かに、伝統工法の技術には手間も時間もかかります。
ですが実は、「家をまるごと壊して建て替える」よりも、
今ある構造を活かして設計・施工する方が、結果的にコストを抑えられるケースも少なくありません。

たとえば──

  • 築100年以上の柱や梁には、現代では手に入らない貴重な素材が使われていることも
  • 解体・廃棄・新築でかかる費用よりも、補強・再設計の方が安く済む場合も
  • 固定資産税や建築制限上「再建不可」の可能性がある土地も、“残す”ことで維持できることもあります

設計の初期段階で「どこまで残せるか」「費用をどこまで抑えられるか」も正直にお伝えしています。

お施主様との出会いや建物のご紹介

家づくりは、「誰と、どんな時間を過ごしたか」でもあります。
ここでは、実際のお施主さんとの出会いと、そこから生まれた家の物語をご紹介します。

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    東籬庵は特別な場所。 20年前長野県にお住いのTさんが古民家を購入しようと思うのだけれど一緒に見てくれないかと依頼してこられました。私たちは八日市にある古民家を見に行くことになったのです。結構良い建物だったのですが、不動 […]

制作の流れ

Step 1
面談|まずは、今の家と、これからの暮らしのことを

まずはお話をうかがいます。
「できるだけ残したい」「壊さずに耐震も…」「本当に今の家でやっていける?」
そんな不安や理想を、ひとつずつ整理していきましょう。
法律上の制約や構造の状態も確認しながら、「残せる可能性」を丁寧に見極めます。

Step 2
ご契約|設計に入る前の大事な節目

設計の方向性にご納得いただけたら、正式にご契約となります。
この時点では「一緒に考えていく仲間になる」ような気持ちを大切にしています。
無理な勧誘や急な決断を促すことはありませんので、ご安心ください。

Step 3
設計|あなたの暮らしに合う「残し方」を一緒に

家の個性や歴史を活かしつつ、これからの暮らしに合った設計をご提案します。
使う材料や工法も、必要に応じて現代の技術と伝統を融合。
図面やイラストを交えて、暮らしのイメージを共有しながら丁寧に進めていきます。

Step 4
確認|設計内容をご一緒に確認

完成した設計図面をもとに、工事内容・金額の目安・今後のスケジュールを一緒に確認します。
図面が苦手な方でもわかるよう、図解や模型なども使って丁寧にご説明いたします。

Step 5
工務店のご紹介・見積もり|相性の良い施工パートナーを

信頼できる工務店をご紹介します。
もし「合わないな…」と感じた場合は、他の工務店を探すお手伝いもします。
大切なのは、工務店さんとの“人としての相性”も含めて、安心できるパートナーと出会うこと。
ご希望があれば、何社か見積もりを取りながら、一緒に選んでいきましょう。

Step 6
工務店との契約〜工事|最後まで立ち会います

契約の場にも同席し、工事内容や期間についての確認もサポートします。
「契約したら終わり」ではなく、着工から完了まで、必要に応じて現場確認も行い、
安心して工事をお任せいただけるよう伴走いたします。

よくある質問

設計にはどのくらいの期間がかかりますか?

設計期間は、建物の状態によって異なります。
​一般的には、初回のご相談から基本設計の完了までに約1〜3ヶ月程度を要します。​
詳細なスケジュールについては、初回面談時にご説明いたします。

工務店の選定や紹介はしてもらえますか?

はい、信頼できる工務店のご紹介や選定のお手伝いをいたします。​
お客様のご要望や設計に応じて、最適な工務店をご提案し、見積もり取得から契約までサポートいたします。
​また、工務店との契約時や工事中も立ち会い、進捗や品質の確認を行いますので、ご安心ください。

その他のご質問やご不明な点がございましたら、お気軽にお問い合わせください。

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